【連載】電子ほたる誕生物語(第1話)

遅まきながらあけましておめでとうございます!
博物倶楽部は、11日で結成から丸4年が経ちます。昨年はようやっと認知度もあがってきたかなと思う反面、反省材料や新たな問題なども意識した年でした。
今年はより一層精進し、前進していきたいと思っております。

さて、そんな中このWebサイトでも新しい試みとして、ひとつのワークショップが生まれて育つまでの物語を、連載でお届けする企画をスタートいたします。
今回第1話を掲載するのは、「電子ほたる誕生物語 ―電子ほたるの開発から繁殖まで-」です。

電子ほたるは現在でこそ私たちのグループの顔とも言えるプログラムになっていますが、この企画を作り、育ててきてくださったのが金子泰巳さんです。金子さんは、中の人こと島津が博物館でボランティアをしていた時代から大変お世話になっている方で、博物倶楽部の立ち上げメンバーとして現在まで熱心にご活躍いただいています。

今回の連載は金子さんご自身により、電子ほたるのこれまでの軌跡をご寄稿いただきました。穏やかでユーモアのあるお人柄の伝わるお話となっておりますので、どうぞお楽しみに!

それでははじまりはじまりー!

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電子ほたる誕生物語
-電子ほたるの開発から繁殖まで-

1.飲み会から生まれたアイデア
2003年4月、都内のある自然科学系博物館のボランティアに採用されました。
そこではいろいろな活動を行いましたが、夏休みの科学イベントに参加した経験から、 科学おもちゃのようなもので子供達が目を輝かせて参加してくれるようなテーマがないかとずっと頭の隅に引っかかっていました。

一方活動後の時間はというと、ありがたいことにベテランボランティアやOBの方達の飲み会のメンバーに入れていただくことができました。
2005年の春先のそんな飲み会の席上でのことです。OBのSさん(その後私より10歳以上若いのに故人になられました)がコイン電池と赤色LEDを取りだして点灯させ、「これで光るネクタイピンが作れないかな、と考えているんだ」という話をされました。
その場では「なるほど、こういう使い方ができるんだ」とは思ったものの、現役引退後はおよそネクタイと縁のない生活をしていたため、なんとなくアルコールに流してしまいました。

飲み会がお開きになり、帰りの電車の中で酔いも回ってきて半ば居眠りをしながら「はっ」と思いついたのが、緑色のLEDと組み合わせたらホタルのおもちゃになるのではないか、ということでした。
でもホタルと言うからには光を点滅させなくてはならないので、点滅回路をどうしようか。SSI(集積度の低い集積回路、今では死語に近くなっていますね)を使えばできるのは分かっていても抵抗(R)やコンデンサ(C)をいくつか使うので簡単に作るというわけにもいかないし・・・。
                 
(つづく)

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アイディアは生まれたものの、早速ヤマにぶつかってしまいました……さてさてどうなることでしょう?

次回をお楽しみに!

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