【連載】電子ほたる誕生物語(その4)

実施当日の様子

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出来上がった試作品は当時ボランティア先の博物館で夏のイベントのまとめをしておられたYさんのところへ持ち込みいろいろアドバイスを受けました。

まずターゲットにしているのが小学校低学年からということで、小学生の工作力から考えて大きい方が採用され、それが現在も標準品になっています。
細い針金の使用について、安全性の観点から問題ないか、小学校低学年の子供にハサミを使わせることに問題ないか、など過去に博物館で行われた工作イベントの経験を伺いこの工作を実施するときの注意点をいろいろ確認しました。

また、Yさんが「これは面白いね」というコメントを下さり、何となく成功への確信も生まれました。

こうしている内に夏休みのイベントの企画募集が始まってしまったので、いよいよ時間がなくなり、毎週土曜日の活動日だけでは相談の時間が足りなくなってしまい、とうとう土曜日以外の日も博物館通いが続くことになってしまいました。
Yさんは親身なって相談に乗って下さり、後日ほたるの光る原理についての資料もいただくことができました。
また、参加者に負担してもらう材料費をいくらにするかもこの時相談し、¥200に決めましたが、以来十数年経った今も全く値上げしていません。

プロトタイプはできたものの本当に小学生に作れるのか、実際にどのくらいの時間がかかるのか確認する必要がありました。
キットを何組か用意し自宅近くの小学生(いろいろな学年の子供達)を何人かジュースとお菓子で呼び集め、実際に作らせてみました。その結果小学校低学年でも30分あれば何とか完成させることができるめどが立ちました。

子供達には自分達で作ったホタルをお土産に渡しましたが、なんとそれを夏休みの工作として学校に提出した子がいることを後で知り、ちゃっかりした子がいるわい、と苦笑させられました。
作り方のマニュアルも急いで作成し、子供達に作らせながらマニュアルの不備なども同時に確認しました。
                 
(つづく)

【活動報告】2018/02/12 三菱みなとみらい技術館

随分時間が空いてしまいましたが、先日の「モササウルス」の報告です。

今回の企画は以前の記事にも書いた通り、そもそもは昨年末のきしわだ自然資料館さん向かに作ったプログラムを手直ししたもの。12月の反省として、折り紙そのもの難易度、テーブル内での進度の調整、メンバーの折り紙の習熟度と人員不足があり、それをどう解決していくかが実は実施側のテーマでした。
特にテーブル内での折り紙の進度に差がついてしまうとかなりきついということがわかっていましたので、当日の実施としてはそこにかなり気を遣ったところです。

折り紙自体は12月のものでは多くの子供には難しかったと思われる一方で、できる子には簡単すぎるといった具合だったようなので、甘口、中辛、辛口の3種類を準備し、進度に応じて渡す形にしました。
テーブル内の進度調整については、最初に座ってもらう段階で折り鶴を折ることが出来るかでレベル分けして座ってもらうことに。また、モササウルスについてのレクチャーは全体で行う一方で、実際に折る作業はテーブルごとのスタッフに進めてもらう形にしました。
また、今回は事前に折り方の講習会を行ったうえで、7名という私たちとしてはかなり多めのスタッフで当日に臨みました。

結果として、上記いずれの作戦もうまくはまったようで、今回は1時間という枠の中でどの子も完成するところまで辿りつくことができました^^正直、ほっとしたところです。

とは言え、指導用の教材や折図の修正はじめもう少し手直しは必要そうです。次回の予定は今のところ立っていませんが、年内にもう少しこなれた形にしていきたいですね。

【連載】電子ほたる誕生物語(第3話)

無事にワークショップの肝となるLEDを見つけた金子さん。次なる課題は……?

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一番大きな問題をクリアしたので次は脚や触覚の材料の選定、普通のエナメル銅線では工作はしやすいものの、ちょっと触るとすぐ変形してしまうのでこれはダメ、鉄製の針金は小さく折り曲げるのには硬すぎて不向きです。

そこで秋葉原の線材専門店へ行き、見本を手で触ってみていくつか見当をつけて、サンプルに各2mずつ5種類ほど購入しましたが、店員さんに変な顔をされました。
本当は1mずつでも良かったのですが、気が引けて2mにしたらそれでもやはりこのお客一体何をするんだろう、といった顔をされました。現在では少量買いでも変な顔をされることはないようですが、当時は材料の問屋へ行って何種類もの材料を少しずつ買う人はあまりいなかったようです。
折り曲げるのが比較的楽でしかも一旦曲げたら容易に変形しない針金、幸いサンプルに買い求めた中に一つだけありました。それが現在使用している材料です。

基本設計ができたのでサンプルを作るため、この線材を買いに行ったとき、後々ボランティア先の博物館で発注するときのこともあるので、正式な品名や仕様を確認するのを忘れませんでした。

ホタルの本体は、博物館の図書室で昆虫図鑑のほたるの写真をベースにして、ディジタル処理で現在のホタルの原型を作りました。
また、脚や触覚も図鑑を参考にしてそれらしく図面化しました。脚や触覚の長さも測定して線材をカットするときの寸法を確定しました(実はこの時2番目の脚の長さの測定をミスし、そのままずっと10年以上間違えた長さで工作していました)。
参考にしたのはゲンジボタルのメス、なぜこれにしたかというと光るほたるの中で一番大きいのがこれだからという単純な理由です、完成品の大きさはコイン電池のサイズによって決まってしまうのでなるべく実物からの拡大率を小さくしたいと思ったからです。

それでも後になって「光るゴキブリ」とあだ名されてしまいました。

材料が揃ったところでコイン電池の大きさに合わせて大小2つ試作品を作るところまでこぎ着けました。
(コイン電池は直径20㎜と16㎜のものを使用)

(つづく)