博物俱楽部は1月24日(土)、ギャラリーキッチンKIWI(中央区日本橋本町)で「第6回大人のサイエンス・ラボ 日本橋」を開催しました。
今回は博物倶楽部の人気企画2つを開催しました!第1部では結成以来あちこちで開催している「水滴顕微鏡」を大人のサイエンス・ラボ向けに特別に拡大、このワークショップをどうやって作ってきたのかという過程も追う内容になりました。第2部の「燃料電池ってなんだろう?」はサイエンス・ラボでは2回目の開催で、電気分解の実験や燃料電池の歴史と仕組みをお話するとともに、2025年のホットな話題であったノーベル化学賞についても解説しました。
身近な最高のレンズ「水」



第1部「水滴顕微鏡」は、どこにでもある水をレンズに使って顕微鏡を作り、様々なものを観察するプログラムです。博物倶楽部では10年にわたりあちこちで開催し、人気を博して来ました。
今回大人のサイエンス・ラボで開催するにあたっては、特別に開発の歴史についても語られました。開発者の大谷さんにとっての原体験でもある「五円玉レンズ」からスタートです、これだけでも結構しっかり見えます!



続いて試作の中で作られた透過式バージョンの水滴顕微鏡。
倶楽部のメンバーの多くもこのタイプを見るのは実は初めてでした。今でこそこうしたプラケースなども手に入りやすくなりましたが、どうしても下からの光源がネックになってくるため、久々のお披露目となりました。



こうした試作を重ねて完成したのが博物倶楽部の水滴顕微鏡です。実体顕微鏡にすることで、持ち運びや使い勝手が格段に良くなっていることを感じました。
ここから先は完成した顕微鏡を使って星の砂や鳥の羽、岩石、化石、植物、ヒトデなどさまざまなものを観察しました。写真をバッチリ撮られた方も!
電気と化学の奥深い世界




第2部「燃料電池ってなんだろう?」は、燃料電池を素材にしながら電気分解でさまざまな実験を楽しむ企画です。
まずは簡単に燃料電池の歴史や仕組みをクイズを交えてご紹介した後、電気分解で水素と酸素を溜めて様子を観察します。ロケットを飛ばしたり、爆発実験も行いました。




続いては自分でキットを組み立てて、2種類の電解液に電気を通して変化を見る実験です。
ガスが発生している様子や電解液の色がみるみる変わっていくところなど見どころ満載で、参加者の方々は写真を撮ったりメモを残したり熱心に記録していました。
ある程度電気分解をした後で、LEDに繋いで光りはじめると歓声が!


最後は今回オリジナル、水素がらみで昨年秋にノーベル化学賞を受賞したロブソン先生、ヤギー先生、北川先生の研究についてご紹介しました。MOFと呼ばれる素材の特徴や可能性の広がりに、みなさん真剣に耳を傾けていました。

博物倶楽部では今年も、大人が本気で楽しむワークショップイベントを開催していきます。新しいネタはもちろん、みなさんのご要望にあわせてリバイバル開催も行う予定です。
どうぞご期待ください!
【今回の講師紹介】

「水滴顕微鏡」講師
今回「水滴顕微鏡」の講師を務めたのは、博物俱楽部 最初期からのメンバーである大谷明寛です。学生の頃は果樹園芸を学んでいましたが卒後はまったく関係のない仕事に付いたので 個人的に博物館などを回ったり興味に任せてほぼ趣味の様に科学分野をまなび科学博物館の教育ボランティアをへて現在に至ります。基本的には生物屋なので 土壌動物や変形菌に興味を持っています。
***

「燃料電池ってなんだろう?」講師
今回「燃料電池ってなんだろう?」の講師を務めたのは、博物俱楽部 化学担当の松下稜です。学生時代は新規核酸ペプチドの化学合成について研究。現在は化学メーカーにて研究員として勤務の傍ら、博物俱楽部で物理や化学のプログラムを担当。好きな仏像は蔵王権現。いつか人文科学系のワークショップもしたいと画策中。「身の回りのものであっと驚く実験を提供しつつ、そこから垣間見える現代化学につながるトピックも紹介していきたいと考えてプログラムつくりをしております。化学は決して暗記科目でもなく、教科書上のものでない生き生きとした瑞々しいものであることを体感していただければ幸いです。」

