4/30にワークショップを行う群馬県立自然史博物館に、打合せをかねて見学に行ってきました!
中の人自身は伺うのは2度目。改めて見学すると、展示全体のストーリーも見えてきてなるほどと思うことがたくさんあります。
例えば入り口すぐの通路はタイムトンネルになっていて、現代から地球の歴史を一旦一気に振り返ることで、これから観る常設展示の前知識を頭に入れることができるようになっています。それが終わって本編が隕石や原始大気、更に放射年代測定の話から始まるのも見識の高さを感じさせます。
化石の展示も面白いものが揃っています。 鎧を着たような姿の絶滅魚コッコステウスの化石はいろいろなところで観ることができますが、ここに展示されているのはかなり大きい。よくあるものの4倍ぐらいあるかも(笑)
長いこと正体不明だったものの、つい最近ヤツメウナギに近いらしいという研究が発表されて話題になったターリーモンスターことトゥリモンストゥルムもありますし、渋いところでは腕足類の進化を終える系統樹の展示も。
トリケラトプスの発掘現場を模した大きなジオラマも見ごたえがありますが、その脇にあるプレートテクトニクスの展示が素晴らしい!下手にCGを使うのではなく、敢えてアナログな模型を使っていることで例えば南米とアフリカの分離などは説得力が増しています。ヒマラヤの隆起の演出も実に心憎い。古い展示ゆえの突っ込みどころもあるのですが、それでも現在でも十分に通用するものだと思います。
恐竜ばかりが取りざたされますが、群馬の自然に関する展示も充実したものです。群馬の地形の立体感やそれに伴う生態系の多様性を知ることができます。ダーウィンの案内する博物学者の部屋も博物館の舞台裏を紹介した展示の魁でしょう。
とりわけ、今回改めてその秀逸さに感銘を受けたのは終盤の人類の展示。 単に人類史を展示する訳ではなく、ここまで地球の歴史や自然環境の展示を観てきた上で、じゃあヒトっていうのは?というのを再定義していく展示スタイルは本当によく考えられていると思います。 ここを目当てにしてもいいぐらいかも。
そんなわけでこんな素敵な博物館で、GWにワークショップを共催させていただけることを幸せに感じた次第でした(^^) もちろん私たちのワークショップにもいらしていただきたいですが、その日に拘らず群馬へ足をお運びの際には是非一度、ここをゆっくり見学されることをオススメします!
群馬県立自然史博物館Webサイト http://www.gmnh.pref.gunma.jp/index.html